【結論】
月次はまだ締まっていない。日次は1日ごとに上下する。販促もシフトも発注も週の単位で決めているのに、振り返りだけが週で用意されていません。TEAL BIの週次売上は、自社で決めた週の区切り方に従って、週ごとの売上・予算・前年・客数・客単価を1枚に並べます。要点は、まだ途中の週も、予算と前年を同じ日数に切り揃えてから比べること。7日ぶんの予算に3日ぶんの実績をぶつけて「未達」に見える、という状態になりません。
【この記事でわかること】
・月次と日次のあいだで、週の数字だけが抜け落ちる理由
・週の区切り方が会社ごとに違うと、どこがズレるのか
・進行中の週を、予算・前年と公平に比べるやり方
・前年の同じ週を「日で合わせる」か「曜日で合わせる」か
・料金と、実際に本番稼働している連携先の一覧
月曜の朝に「先週どうだった?」と聞かれて、すぐ答えられますか
週の数字は、足し算ではなく区切り方で決まる
日別の表を、目で7日ぶん足している
- 週の始まりが人によって違う
- 月をまたぐ週をどう扱うか決まっていない
- 途中の週は、比べようがないので飛ばす
週の行が、予算・前年と並んで出る
- 区切り方は会社ごとに設定して固定
- 途中の週は予算・前年も同じ日数に切る
- 累計は実績が出ているぶんだけを足す
週の数字が人によって違うのは、集計が下手だからではなく、区切り方が決まっていないからです。
月曜の朝、上長から「先週どうだった?」と聞かれる場面を思い浮かべてください。手元にあるのは、日別の売上が並んだ表です。7日ぶんを目で足して、だいたいの数字を言う。前の週と比べてどうだったか、予算に対してどうだったかまでは、その場では出てきません。
月次の数字は、まだ締まっていません。日次の数字は毎日見ていますが、1日単位では雨が降っただけで上下するので、「良かったのか悪かったのか」の判断には使えません。結果として、いちばん判断に使いたい粒度だけが空いています。
これは細かい話ではありません。飲食の現場は、ほとんどの意思決定を週の単位でしています。シフトは週で組み、発注は週の頭に出し、販促は週末に向けて打ちます。それなのに振り返りだけが日か月しかないので、打った手が効いたかどうかを確かめる単位が存在しないという状態になります。
「週の売上」は、7日ぶん足せば決まるわけではありません
週の数字を自前で作ろうとすると、たいてい途中で止まります。足し算が難しいからではなく、足す範囲が決まっていないからです。実際に決めなければならないのは、少なくとも次の3つです。
| 決めること | 決まっていないと、何が起きるか |
|---|---|
| 週の始まりは何曜日か | 月曜はじまりと日曜はじまりで、同じ「先週」が別の7日間になる |
| 年をまたぐ週は何週目か | 1月1日を含む週が「今年の第1週」にも「前年の第53週」にもなる |
| 月をまたぐ週はどちらの月か | 年末年始のような売上の大きい週が、12月にも1月にも計上されうる |
3つとも、正解が1つに決まる種類の問いではありません。会社によって答えが違うのが普通です。だからこそ、担当者の頭の中や、その人が作ったエクセルの数式の中にあると、人が替わった瞬間に週の定義も替わります。去年の週次と今年の週次が比べられなくなるのは、たいていこれが原因です。
区切り方は、会社ごとの設定として画面で決めます
TEAL BIでは、この3つを会社の設定として1か所に持ちます。設定画面には「週設定(週次レポートの数え方)」という名前が付いていて、決めるのは週の開始曜日と第1週の最低日数、それに月をまたぐ週をどちらの月に入れるかです。よく使われる組み合わせは「US / Excel 方式」(日曜はじまり)と「ISO 8601 方式」(月曜はじまり)のボタンで一括指定できます。
用語だけ見せられても決められない、という前提で作ってあります。画面には実際のカレンダーが並んでいて、設定を変えると週番号と第1週の位置がその場で変わります。説明文はこうです。「上の設定を変えると、この実カレンダーの週番号・第1週(色つき)・年またぎ週の計上先がその場で変わります。」結果を見てから保存できるので、用語の意味を先に理解しておく必要がありません。
迷いやすいところは、画面が具体例で説明します。第1週の最低日数については、「同じ『2026年1月1日』でも、この設定ひとつで『2026年の第1週』にも『2025年の第53週』にもなります。前年比較や年度集計の起点がズレるので、一度決めたら基本は変えないのが安全です。」と出ます。月をまたぐ週については、「週が2つの月にまたがるとき(例:12/28〜1/3 の週)、その週の売上をどちらの月の『月次』に足すかを決めます。」とあり、開始日の月/終了日の月/日数の多い方の3つから選びます。
この設定を保存できるのは管理者だけです。画面にもそう書いてあります。「この設定の変更は管理者権限を持つユーザーのみが行えます。内容の閲覧・シミュレーションはできますが、保存はできません。」担当者が自分の見たいように週の切り方を変えてしまう、ということが起きない作りです。
まだ途中の週は、予算も前年も同じ日数に切り揃えます
進行中の週を、満額の予算とぶつけない
3日ぶんの実績 vs 7日ぶんの予算
- 週の途中は、必ず「未達」に見える
- だから今週の行は誰も見ない
- 手を打てるのは、終わった週だけ
実績のある日数で、両側をそろえる
- 予算も前年も同じ日数に切り直す
- 行に「※◯/◯まで◯日分」と明示
- 今週の途中でも、良し悪しが判断できる
切り揃えた数字だけが表に出るので、予算比・昨対比は画面に出ている数字だけで検算できます。
週次を出しても使われなくなる典型が、進行中の週の扱いです。水曜の時点で3日ぶんの売上しか立っていないのに、予算と前年は7日ぶんの満額が入っている。当然どの店も未達に見えるので、「今週の行は見なくていい」という運用に落ち着きます。そうすると手を打てるのは終わった週だけになり、週次で見る意味が半分なくなります。
この画面は、そこを実装で解いています。説明文をそのまま引くと、こうです。
実績が週の途中までしか無い「進行中の週」は、予算・昨年もその日数分に切り揃えて対比します(週の行に「※◯/◯まで◯日分」と表示)。
つまり、水曜までの3日ぶんの実績には、3日ぶんに切り直した予算と、前年の同じ週の3日ぶんが並びます。切り揃えたことは行のラベルに書かれるので、あとから「これは何日ぶんの数字だったか」を思い出す必要もありません。今週の途中でも、いま良いのか悪いのかが判断できる状態になります。
累計は、実績が出ているぶんだけを足します
週の行の下には累計行が付きます。ここにも同じ考え方が通してあります。まだ1日も実績が入っていない「これからの週」は、累計に足しません。足してしまうと、今年の売上だけが空のまま、予算と前年だけが満額で積み上がるので、累計の予算比と昨対比が壊れるからです。
除外したことは隠しません。累計行のラベルに「〜◯/◯ 実績対応分」と付きます。全店舗を選んでいるときは、その下に「期間進捗」という行がもう1本出て、こちらは週の区切りを使わずに、指定した期間をそのまま暦日で通した合計が入ります。週で切った合計と、期間で通した合計を、同じ画面で見比べられます。
前年の同じ週を、日で合わせるか、曜日で合わせるか
飲食で前年と比べるとき、いちばん効くのに見落とされるのが曜日です。同じ「8月の第2週」でも、年によって土日の入り方がずれます。土日が1日多い週と少ない週を並べて「前年比92%」と言っても、判断材料になりません。
そこで、前年の同じ週の取り方を2つから選べるようにしてあります。「日合わせ(暦日)」は前年の同じ週番号の週、「曜日合わせ(同じ曜日)」はちょうど52週前(364日前)の週です。52週前なら曜日が必ず一致するので、年またぎで週番号がずれても影響を受けません。設定画面の説明はこうです。
曜日で売上が動く飲食・小売は「曜日合わせ」が実態に近くなります。
既定は「日合わせ」です。どちらが正しいという話ではなく、業態によって実態に近いほうが違います。週末に売上が寄る業態ほど曜日合わせが効き、平日のランチが主力なら日合わせでも大きくは動きません。実際に、両方の設定で運用している企業様があります。当月の売上累積カーブに前年を重ねるときの合わせ方は、週報とは別に選べますので、週報は曜日合わせ、グラフは暦日、といった使い分けもできます。
並ぶのは売上だけではありません
1つの週の行に並ぶのは、今年売上・予算・予算比・昨年売上・昨対比に加えて、今年客数・昨年客数・客数昨対比・今年客単価・昨年客単価・客単価昨対比です。売上が前年を割ったときに、客数が減ったのか、客単価が下がったのかが、その場で分かれます。この2つは打つ手がまったく違うので、週の振り返りではここまで出ていないと会話が進みません。
表示の約束も明示してあります。「金額は税抜です。データの無い欄は『—』で表示します。」取れていない欄を0で埋めないので、「その週は売上がゼロだった」と「その週のデータがまだ無い」が見分けられます。
週の定義は、この画面の中だけのものではありません。同じ設定のまま、社内の会議資料の様式に週次の売上・客数・予算を差し込む使い方もできます。画面で見ている週と、資料に載る週が別物になりません。
週で気づいたら、同じ画面のまま日別に降りられます
週次売上は、日々の数字を並べる表の1つのタブとして入っています。同じ画面の中で売上・仕入・人件費・労働時間のタブに切り替えられるので、「先週だけ数字が落ちている」と気づいたあと、その週の日別まで同じ場所で降りられます。絞り込みは全タブ共通で、店舗と3階層のタグが使えます。
表はそのまま持ち出せます。「ダウンロード」から「CSVでダウンロード」と「Excelでダウンロード」の2種類を選べて、ファイル名の日時は自動で付きます。会議用に整えたいときは、出したファイルの上で作業していただく形です。
できないことも書いておきます。この表は列をクリックして並べ替えることができません(列幅の調整はできます)。週の順に読む表なので、並べ替えを付けていません。印刷用の画面もありません。紙で配る場合は、ダウンロードしたファイルから印刷していただくことになります。
よくある誤解
「月次できちんと締めているので、週まで見なくても足ります」
月次で締めた数字は、結果の確認には使えますが、打ち手の検証には間に合いません。先月の第2週に打った販促が効いたかどうかは、今月の半ばに月次が出てからでは3〜4週遅れます。そのころには次の販促がもう走っています。週次は月次の代わりではなく、月次が出るまでのあいだに手を打つためのものです。
「週の売上なら、日別の売上を7日ぶん足せば同じです」
足し算そのものは同じです。違うのはどの7日を足すかと、何と比べるかです。週の始まりと年またぎの扱いが決まっていなければ、去年の同じ週と今年の同じ週が同じ7日間になりません。さらに、前年の同じ週を暦日で取るか曜日で取るかによって、比べる相手そのものが変わります。足し算ではなく、定義を固定することが週次の本体です。
「週の途中で比べても、どうせ最後には帳尻が合います」
帳尻が合うのは、途中で何もしなかった場合の話です。週の半ばで前年を割っていると分かれば、週末のシフトや仕込みの量、告知の出し方を変えられます。週が終わってから分かった差は、もう動かせません。進行中の週を予算・前年と同じ日数で比べられるようにしてあるのは、この2〜3日を取り戻すためです。
実際に本番稼働している連携先
週次に出せる範囲は、連携済みのデータで決まります。連携先はいま毎日データが流れているものだけを「本番稼働中」とし、そうでないものは分けて出します。週の集計は毎日の取り込みが前提なので、稼働中かどうかがそのまま「週次に出せるかどうか」になります。
| 区分 | 連携先 | 状況 |
|---|---|---|
| POSレジ | 東芝テック/スマレジ/USENレジ/NECモバイルPOS/ポスタス(POS+) | 本番稼働中 |
| ローズシステム/寺岡精工/funfo/Chompy(モバイルオーダー) | 本番稼働中 | |
| ステアリテール(FoodFrontia Pro)/グローリー/リブオン(宅配Evolution)/ダイニー | 接続対応中 | |
| 予約・口コミ | TableCheck/Googleビジネスプロフィール/Instagram ※Instagramは一部の企業様で稼働中です |
本番稼働中 |
| トレタ/エビカ | 接続対応中 | |
| 仕入 | インフォマート | 本番稼働中 |
| メニューPlus(レシピ) | 接続対応中 | |
| 勤怠・人事 | ジョブカン/King of Time/タッチオンタイム/SmartHR | 本番稼働中 |
| 外部データ | 気象データ(全国・時間帯別) | 本番稼働中 |
| 上記以外 | ネットワーク未接続の店舗を含む | CSVアップロードで統合対象に含められます |
料金と、導入までの流れ
TEAL BIの料金は1店舗あたり月額8,000円(税抜)だけです。初期費用・導入費用・連携費用はいただいていません。この記事で挙げた週次の表と、週の区切り方の設定、CSV・Excelでの保存も、この料金に含まれます。オプション料金という考え方をしていません。
導入の流れは、いまお使いのPOSレジ・勤怠システムの構成をお聞きするところから始まります。すでに接続実績のあるものであれば、やり取りは短く済み、約1週間で稼働を開始できます。掲載していないものが混ざっている場合も多くは連携可能で、その際はメーカー様との打ち合わせのうえ新規の連携開発を行います。期間の目安は1か月程度です。いずれの場合も月額8,000円のままで、連携のための費用はいただきません。
画面と機能をひととおりご覧になりたい場合は、サービス紹介資料(全10ページ)をご請求ください。フォームのご入力後、その場でダウンロードいただけます。
よくあるご質問
Q. 週の始まりを、うちの運用に合わせられますか?
合わせられます。週の開始曜日は7曜日から選べます。あわせて、年をまたぐ週を何週目と数えるかを決める「第1週の最低日数」と、月をまたぐ週をどちらの月に入れるか(開始日の月/終了日の月/日数の多い方)も設定します。「日曜はじまり」「月曜はじまり」の一般的な組み合わせは、ボタン1つで指定できます。
Q. 設定を変えると、過去の週次も変わりますか?
変わります。保存済みの週次を書き換えるのではなく、表示するたびに、そのときの設定で区切り直して集計しているためです。過去に遡って一貫した数字になる一方で、前年比較や年度集計の起点も同時に動きます。画面にも「一度決めたら基本は変えないのが安全です」と表示しています。変更の前に、カレンダーのシミュレーションで結果をご確認ください。
Q. 途中の週は、前年と比べても意味がないのでは?
満額の前年とぶつければ、そのとおり意味がありません。この画面は前年と予算の側を、実績が入っている日数に切り直してから並べます。水曜までの3日ぶんなら、前年も予算も3日ぶんです。行のラベルに「※◯/◯まで◯日分」と出るので、何日ぶんの比較かも表の上で分かります。
Q. 前年の同じ週は、どうやって決めているのですか?
2つから選べます。「日合わせ」は前年の同じ週番号の週、「曜日合わせ」はちょうど52週前(364日前)の週です。曜日合わせにすると曜日が必ず一致するので、土日の入り方の違いに左右されません。既定は日合わせで、週末に売上が寄る業態では曜日合わせをおすすめしています。
Q. 週次を出すために、店舗や本部で作業が発生しますか?
発生しません。売上明細は夜間に自動で取り込まれているので、週の途中でも前日ぶんまでが入った状態です。画面では期間と絞り込みを決めるだけで、そのときの条件で集計されます。週次表を誰かが毎週作る、という工程がなくなります。
Q. 予算を登録していない場合はどうなりますか?
予算の列は「—」になり、売上・客数・客単価と前年対比はそのまま使えます。0円と表示して未達に見せることはしません。日別の売上予算をご登録いただければ、週の予算はそこから自動で集計されるので、週次のために別の予算表を作っていただく必要はありません。
Q. 週次の表を、そのままエクセルに落とせますか?
できます。「ダウンロード」からCSVとExcelの2種類を選べます。画面に出ている内容がそのまま出るので、切り揃えた日数の注記や累計行も含まれます。ファイル名には日時が自動で付くため、毎週保存してもファイルが上書きされることはありません。
TEAL BIについて
TEAL BIは、(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けの経営データ統合ダッシュボードです。複数メーカーのPOSレジ・勤怠・仕入の各データを自動連携し、統一フォーマットに変換したうえで、店舗別・日次でFL比率・確定原価率・人件費の着地見込みを可視化します。複数の飲食企業で本番稼働しています。グループ代表自身が20年以上にわたって飲食店経営の現場に携わってきた経験から立ち上げた事業で、現場の経営者が本当に必要とする数字が実装されているのが特徴です。
御社では週の始まりを何曜日にしていますか。そして、いま週次の数字を誰がどうやって作っていますか。この2つをお聞かせいただければ、その区切り方をそのまま設定に写せるかどうかを、先にお返しします。年またぎ・月またぎの週をこれまでどう扱ってきたかも、あわせて伺えると確実です。
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来月の売上予算を日別まで作る:実績から自動で作って画面で直す
売上を時間帯別に見る:1日の合計では人の配置は決まらない
執筆:斉田 教継((株)ラックバッググループ / (株)ティールテクノロジーズ 代表取締役)
20年以上にわたり飲食企業の経営に携わる。(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けデータ統合ダッシュボード「TEAL BI」の事業を主導する。一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム データ標準化分科会長として、業界共通POS標準フォーマット基盤の構築を主導。




