【結論】毎月、店舗は棚卸を数えています。上がってくるのは合計の金額です。その金額が適正なのかどうかは、店舗ごとに違ううえ、比べる相手が無いので誰にも決められません。結果として、適正値の判断は現場の肌感覚に預けたままになります。TEAL BIは、数えた棚卸とインフォマートの納品データだけを使って、商品ごと・店舗ごとに「いまの使い方で、何ヶ月分にあたるか」(使い切り月数)を出します。これは正解を出す数字ではなく、現場と適正値を話し合うための根拠になる数字です。レシピの登録も、毎日の在庫入力も要りません。
【この記事でわかること】
・棚卸をしていても、適正な在庫額が分からないままである理由
・在庫の持ちすぎが、どの経路で利益を削っているか
・使い切り月数と想定使用高が、どの数字からできているか
・多すぎる行に、画面のほうから色が付く仕組み
・色が付いても持っていてよい在庫が、なぜ相当数あるのか
・月に1回の数字であることの限界と、それでも使える理由
棚卸高の適正値を、現場まかせにしていませんか
在庫が多いのではないかと感じて、店長に確認したとします。返ってくる答えは、たいてい決まっています。
「このくらいないと、切らしたときに困ります」
そう言われると、そんな気もしてきます。実際に欠品を出せば、その日の売上を落とすだけでなく、お客様の信頼も損ないます。現場が余裕を持ちたくなるのは、当然のことです。
問題は、その主張が正しいのかどうかを、本部側が確かめる手段を持っていないことです。多いような気もするし、必要な量なのかもしれない。判断がつかないまま、翌月も同じ会話を繰り返すことになります。
結果として起きているのは、棚卸高の適正値を、店舗の肌感覚だけに預けている状態です。現場の感覚が間違っていると言いたいのではありません。ただ、それが正しいのかどうかを誰も検証できない、という一点が不健全です。会社の資産の少なくない部分が、確かめられないまま置かれていることになります。
そして多すぎる在庫は、誰かが気づくまでそのまま持ち続けられます。気づくきっかけはたいてい、置き場所が足りなくなったか、期限切れで捨てたか、資金繰りの話が出たか、のどれかです。いずれも、多すぎる状態がしばらく続いたあとに来る合図です。
合計金額のままでは、多いか少ないかは決められません
なぜ判断がつかないのか。理由ははっきりしています。棚卸が金額の合計として上がってくるからです。
合計は、中身を打ち消します。ある食材を半年ぶん抱えていても、別の食材が切れていれば、合計金額は平均的な数字に落ち着きます。「この店の在庫は適正です」と読めてしまう。
さらに、比べる相手もありません。適正な棚卸高は、店舗の規模、業態、メニュー数、仕入れの頻度、立地によって、すべて変わります。業界標準の正解が存在しない数字を、合計で眺めているわけです。
同じ10万円ぶんの在庫でも、1ヶ月で使い切る商品なら普通で、半年ぶんなら明らかに持ちすぎです。金額だけを見ているかぎり、この2つは同じ10万円にしか見えません。
同じ「棚卸高412万円」でも、1行ずつに直すと打ち手が変わる
棚卸高 412万円
- 合計だけが上がってくる
- 多いのか少ないのか、比べる相手が無い
商品ごとの使い切り月数
合計は同じ412万円。中身は同じではありません。次の発注で量を落とす商品が、名前で決まります。
数えた棚卸を、商品ごとの月数に直します
TEAL BIの仕入棚卸分析には、棚卸一覧という表があります。行は店舗×商品名×商品区分×単位で、対象の年月を選ぶとその月のぶんが並びます。列は次の13です。
対象年月/店舗/商品名/商品区分/単位/前月仕入/前月数量/前月棚卸/当月仕入/当月棚卸数量/当月棚卸/想定使用高/使い切り月数
右の2列が、この記事の主題です。定義はそのまま画面にも書いてあります。
想定使用高=直近3ヶ月の使用高(前月棚卸 + 当月仕入 − 当月棚卸)の平均
使い切り月数=当月棚卸 ÷ 想定使用高
使う速さは、すでに社内にあります。前の月に残っていた在庫に、その月に入ってきた仕入を足して、月末に残っていた在庫を引く。残っていないものは使ったはずだ、という引き算です。棚卸と納品データが揃っていれば、商品ごとに計算できます。
3ヶ月の平均にしているのは、1ヶ月だけを見ると、たまたま多く仕入れた月・たまたま数え漏らした月に引きずられるからです。3ヶ月あれば繁忙と閑散が入り混じることが多く、その商品の普段の使い方に近い値になります。
結果は小数第1位まで、「ヶ月」を付けて表示されます。0.4ヶ月と出ていれば12日ぶん、3.2ヶ月と出ていれば約100日ぶんです。金額でも数量でもなく、日数の感覚で読める単位になっているところが、この列の使いどころです。単位が「kg」「本」「ケース」とばらばらな商品どうしでも、同じものさしの上に並びます。
この計算を、多くの会社はしていません。できないからではなく、商品の数だけ繰り返す作業になるからです。数百品目を扱う店舗が数十あれば、行は万の単位になります。表計算でやろうとして途中でやめた、という話は何度もうかがいました。
持ちすぎは、3つの形で利益を削っています
食材を多く持つことは、置き場所を取るという話ではありません。原価率を押し上げる要因の一つです。
在庫の持ちすぎは、3つの経路で利益を削ります
使い切るのに3ヶ月かかる在庫は、期限に近づく
- 原価率が上がる
潤沢にあると、盛り付けが少しずつ増える
- 原価率が上がる
現金を商品に変えて、倉庫に置いた状態
- 手元資金が減る
廃棄になります。賞味期限や消費期限を越えれば、そのまま捨てることになります。使い切るのに3ヶ月かかる在庫は、それだけ期限に近づいていきます。
ポーションが緩みます。潤沢にあると、人は気が大きくなります。盛り付けが少しずつ増える、使い方が雑になる。一皿あたりでは数円の話でも、月間の食数を掛ければ無視できない金額になります。切迫していれば起きないことが、余裕があると起きます。
現金が食材の形で眠ります。在庫は、現金を商品に変えて倉庫に置いた状態です。棚卸高が1店舗あたり50万円多ければ、10店舗で500万円の現金が動かせない形で寝ていることになります。手元資金の余裕が、そのぶん減ります。
多すぎる行は、探さなくても色が付いています
数千行の表を上から読む人はいません。ですので、使い切り月数の列には、値に応じた色を付けています。基準は次のとおりです。
| 使い切り月数 | 画面での見え方 | 読み方 |
|---|---|---|
| 0ヶ月超〜0.5ヶ月 | ✓ 緑 | 2週間ぶん以下。回っている状態 |
| 0.5ヶ月超〜1ヶ月 | 黄 | 1ヶ月ぶん。商品によっては多い |
| 1ヶ月超〜2ヶ月 | 橙 | 次の発注を落とす候補 |
| 2ヶ月超 | 赤 | 持ちすぎ。理由を確かめる行 |
| 0ヶ月/マイナス | ✕ 赤 / ✕ 白 | 月数では判断できない行(次の見出し) |
この4段階は、生鮮を扱う店を前提にした基準です。週に2回入ってくる食材が2ヶ月ぶん残っていれば、発注の量か、使う量の見込みか、どちらかがずれています。色は当たりを付けるための目印であって、判断そのものではありません。調味料や乾物のように、もともと回転の遅い商品も赤で並びます。
この基準はいまのところ全社共通で、会社ごとに変えることはできません。商品によって適正な月数は違いますので、色で当たりを付けたあとは、月数の値と棚卸の金額を並べて見ていただく形になります。金額の大きい行から手を付けるほうが、効き目は早く出ます。
対象年月の初期表示は前月です。当月はまだ締まっておらず、棚卸も上がっていないため、既定にしていません。並べ替えは各列で行えますので、使い切り月数の大きい順に並べれば、持ちすぎている行が上から出ます。絞り込みは店舗・タグ3段階・大中小分類・科目・補助科目・商品区分で行え、表はそのままCSVとExcelに出せます。
色が付いた行が、そのまま「減らすべき在庫」ではありません
ここは強く申し上げておきたいところです。赤が付いた行を、そのまま発注削減の指示に変えないでください。現場が多めに持っている理由には、正当なものが数多くあります。
- 納品までに日数がかかる。頼んでから届くまでが長い商品は、一度に多めに取らざるを得ません
- 1回あたりの送料が高い。小口で何度も頼むより、まとめたほうが総額で安く済みます
- そのときに手に入らないと、次が無い。入荷の波がある商品は、あるときに確保しておくのが正しい判断です
- そもそも大きな単位でしか買えない。最低ロットが決まっていれば、必要量に関係なくその量になります
とくにワインをはじめとする酒類は、この事情がいくつも重なります。ヴィンテージは作り直せませんし、扱いのある本数にも限りがあります。回転が遅いことが、そのまま持ちすぎを意味しない商品です。
ですから、本当に適正かどうかは、店舗と話してみないと分かりません。最終的な判断は、この数字だけでは下せません。
それでも、根拠となる数字を持っていないこと自体が問題です。いまは「多い気がする」と「これくらい要ります」がぶつかるだけで、どちらにも根拠がありません。この列は、その話し合いを始めるためのきっかけです。3.2ヶ月分という数字があれば、「なぜ3.2ヶ月分なのか」を店舗に聞けます。返ってきた答えが上のような理由であれば、それは持っていてよい在庫だと確認できたことになります。理由が出てこなければ、そこは落とせる在庫です。
確かめた結果、正しかったと分かることにも意味があります。いま足りていないのは、確かめる材料そのものだからです。
✕が付いた行は、在庫が少ないという意味ではありません
都合の悪いほうも書いておきます。使い切り月数が「0ヶ月」と出る行が、必ず一定数あります。これは在庫が無いという意味とは限りません。割り算の分母である想定使用高が0のとき、月数は計算できないので0と表示されます。画面ではこの行に✕を付けています。
想定使用高が0になるのは、直近3ヶ月のあいだ、その商品の在庫がまったく動いていない場合です。買ってもいないし、減ってもいない。在庫としてはむしろ危ないほうの状態ですが、月数という形では表せません。マイナスの値が出ることもあります。棚卸が前月より大きく増えた月などで、こちらにも✕が付きます。
ですので、✕の行は「見なくてよい行」ではなく「月数ではなく金額で見る行」です。棚卸の金額が付いているのに3ヶ月動いていないのであれば、それは置きっぱなしになっている可能性があります。この見分けを画面が自動でやってくれるわけではない、というのが現在地です。✕を付けて、判断できないことを明示するところまでを役割にしています。
ただし、月に一度の数字であることは前提です
正直に申し上げておきます。この数字を100%信じるのは間違いです。
棚卸は月に一度です。割り算の分子である当月棚卸は、数えたその一点の値です。仕入れの直後に数えれば多く出ますし、使い切った直後なら少なく出ます。タイミングによって、実態より高くも低くも振れます。
分かりやすいのは、月末が週末の手前に当たった月です。土日に備えて仕込みも仕入れも積んだ状態で数えることになるので、月数は当然のように長く出ます。これは現場が正しく仕事をした結果であって、持ちすぎではありません。暦の並びによる差なので、避けようがありません。
分母の想定使用高は3ヶ月の平均にしてあるので、使う側のブレはある程度ならされます。それでも、分子のブレは残ります。ですから、これは目安です。1.2ヶ月分か1.5ヶ月分かを議論しても、あまり意味はありません。
一方で、目安としては十分に機能します。3ヶ月分の在庫が計上されている品目は、棚卸のタイミングのブレでは説明がつきません。振れ幅を差し引いてもなお異常な行を拾い上げる、という使い方をしていただくのが正しい読み方です。
本部と店舗が、同じ表を見て話せるようになります
いちばん大きな変化は、ここだと考えています。
これまで、どの食材が多いのか少ないのかは、店舗のスタッフの感覚の中にしかありませんでした。現場は肌感覚で分かっている。しかし本部からは見えない。一品ごとの在庫は、事実上のブラックボックスでした。
これを表に出すと、本部も同じものを見られるようになります。そして、「うちの適正な棚卸高はいくらなのか」を、本部と店舗が同じ表を見ながら詰めていくことができます。
これは犯人探しではありません。この食材は本当に1ヶ月分必要なのか、週2回の納品を使えば半分で回せるのではないか、送料を考えるとまとめたほうが得なのか——そうした具体的な検証を、感覚ではなく数字を根拠に積み上げていく作業です。その積み上げの結果として、初めて「この店の棚卸高はこのくらいが適正」という自社の基準ができます。
逆に言えば、これをやらない限り、原価管理は厳密にはできません。適正在庫の基準を持たないまま原価率だけを追いかけても、下がる理由も下がらない理由も分からないままです。
そして、この作業はキャッシュフローに直接効きます。1品目ずつ、持っていてよい在庫と落とせる在庫を仕分けていくと、そのぶんの現金が商品の形から解放されます。1品目あたりは数万円の話です。ただ、品目は数百あり、店舗は複数あります。丁寧に1つずつ詰めていった結果として、会社の手元資金は増やせます。派手な打ち手ではありませんが、確実な打ち手です。
レシピを登録しなくても、いまの数え方のまま出ます
ここは誤解されやすいので、書いておきます。使い切り月数の計算に、レシピは1件も要りません。使うのは、棚卸として上がってきた金額と、仕入の納品データだけです。
「1食あたり何グラム使う」という情報を持たなくても、月初と月末の差と、その間に入ってきた量が分かれば、使った量は引き算で出るからです。レシピから積み上げる方法に比べると粗いのですが、そのかわり準備がほぼ要りません。いま経理へ出している棚卸と、いま流れている納品データで、そのまま動きます。
仕入の月の区切りは、納品された日が属する月です。発注した日でも、請求が来た日でもありません。伝票があとから書き換わったときの扱いも含め、この考え方は「今月の仕入がいくらか、人によって答えが違う」に書きました。棚卸の側は、上がってきた月のものをその月として扱います。
在庫について、私たちはもう1つの取り組みを進めています。レシピと販売実績を使って、棚卸をしない日でも在庫を計算するという方向で、内容は「棚卸をするまで在庫が分からない、を終わらせる」と「棚卸をした翌日から、また分からなくなります」に書きました。そちらは、本番ではまだ動いていません。
この記事の使い切り月数は、それとは別のもので、いま動いています。発注の量が多すぎるかどうかは、月単位でも十分に判断できます。2ヶ月ぶん残っている商品を1ヶ月ぶんに落とす、という判断に、日次の精度は要りません。毎日の在庫が要るのは、その先にある「数えずに発注する」という段階の話です。そこへ進む前に、月単位で持ちすぎを見つけるところは、今日から始められます。
お使いいただける会社を、順に増やしています
正直に書きます。仕入と棚卸の取り込みそのものは本番稼働中です。インフォマートとの連携は毎日動いていて、契約が複数に分かれている場合や、納品場所と店舗が1対1でない場合の扱いは「インフォマートは入っているのに、全社の仕入が1枚になりません」に書きました。
一方で、使い切り月数が並ぶこの画面は、2026年8月20日から順にお渡ししている途中です。まず自分たちの会社で使い始め、そこから広げています。「お申し込みいただければ明日から出ます」とは、まだ申し上げません。棚卸をどのように上げていらっしゃるかをうかがったうえで、順にご案内しています。
なお、データそのものは、画面をお渡しする前から溜まっています。すでにお渡しした会社では棚卸が18ヶ月から31ヶ月ぶん入っており、そのうち1社では、ある1ヶ月だけで32店舗・2,679品目の行に使い切り月数が付きました。お渡ししたその日から、過去にさかのぼって見られます。
実際に本番稼働している連携先
この記事は「何が動いていて、何がこれからか」を分けて書いているので、連携先も同じ基準で出します。いま毎日データが流れているものだけを「本番稼働中」とし、そうでないものは分けて書きます。使い切り月数が使うのは、下の表の「仕入」の1行目だけです。POSレジもレシピも使いません。
| 区分 | 連携先 | 状況 |
|---|---|---|
| 仕入 | インフォマート | 本番稼働中 |
| メニューPlus(レシピ) | 接続対応中 | |
| POSレジ | 東芝テック/スマレジ/USENレジ/NECモバイルPOS/ポスタス(POS+) | 本番稼働中 |
| ローズシステム/寺岡精工/funfo/Chompy(モバイルオーダー) | 本番稼働中 | |
| ステアリテール(FoodFrontia Pro)/グローリー/リブオン(宅配Evolution)/ダイニー | 接続対応中 | |
| 予約・口コミ | TableCheck/Googleビジネスプロフィール/Instagram ※Instagramは一部の企業様で稼働中です | 本番稼働中 |
| トレタ/エビカ | 接続対応中 | |
| 勤怠・人事 | ジョブカン/King of Time/タッチオンタイム/SmartHR | 本番稼働中 |
| 外部データ | 気象データ(全国・時間帯別) | 本番稼働中 |
| 上記以外 | ネットワーク未接続の店舗を含む | CSVアップロードで統合対象に含められます |
よくある誤解
「在庫を減らしたいわけではありません。欠品のほうが困っています」
在庫を減らす話ではありません。いくつ持っているかを、数えられる形にする話です。そのうえで正直に申し上げると、使い切り月数は、少なすぎる側を見つける道具にはなりません。在庫が尽きた行は0ヶ月として✕が付くだけで、欠品の直前だったのか、もともと置いていない商品なのかを区別できないからです。多すぎる側を見つけるための列だと考えてください。欠品は、発注のタイミングと納品までの日数の問題なので、別の話になります。
「棚卸をもっと細かく数えないと、こういう数字は出ないのでは」
いま出していらっしゃる棚卸で出ます。数える回数を増やす必要も、数える単位を細かくする必要もありません。月に1回、いま経理へ渡している数字がそのまま材料になります。むしろ、いまの数え方のまま3ヶ月ぶん揃うことのほうが大事です。3ヶ月の平均を分母にしているので、途中の月が抜けると値が実態からずれます。数え方を変えるより、飛ばさないことのほうが効きます。
「品目が多すぎて、結局は誰も見ないと思います」
全部を見る前提の表ではありません。色が付いている行だけを見て、そのうち金額の大きいものから手を付ける、という使い方を想定しています。実際に、ある1社の1ヶ月ぶんで2,679品目が並びますが、赤が付くのはその一部です。店舗・分類・科目でも絞り込めますので、「自分の担当エリアの、乾物だけ」という見方に切り替えられます。CSVに出して発注担当へ渡す、という使い方をされている場合もあります。
料金と、導入までの流れ
TEAL BIの料金は1店舗あたり月額8,000円(税抜)だけです。初期費用・導入費用・連携費用はいただいていません。仕入と棚卸の取り込み、想定使用高と使い切り月数の計算、過去ぶんの遡り、CSVとExcelへの出力は、すべてこの料金に含まれます。オプション料金という考え方をしていません。
導入の流れは、棚卸をどのように上げていらっしゃるかと、仕入データがどこから入っているかをうかがうところから始まります。インフォマートは接続実績のある連携先ですので、やり取りは短く済み、約1週間で稼働を開始できます。使い切り月数は直近3ヶ月ぶんが揃ってはじめて出るものですので、さかのぼれるぶんは最初にまとめて取り込みます。あわせてお使いのPOSレジもうかがい、掲載していないメーカーが混ざっている場合は、メーカー様との打ち合わせのうえ新規の連携開発を行います。期間の目安は1か月程度です。
画面と機能をひととおりご覧になりたい場合は、サービス紹介資料(全10ページ)をご請求ください。フォームのご入力後、その場でダウンロードいただけます。
よくあるご質問
Q. 使い切り月数は、当月のぶんも見られますか?
初期表示は前月です。当月は棚卸がまだ上がっておらず、割り算の分子が決まらないためです。年月の選択肢からさかのぼって過去の月を見ることはできますので、「去年の同じ月は何ヶ月分だったか」という見方はできます。月の途中で仕入がどこまで積み上がっているかを追いたい場合は、別の画面になります。仕組みは「今月の原価率が、締めたあとに跳ね上がる」に書きました。
Q. 金額ではなく、数量で何ヶ月分かを出すことはできますか?
使い切り月数は金額どうしの割り算で出しています。単位が「kg」「本」「ケース」と商品ごとに違うため、金額に寄せたほうが同じ表の上に並べられるからです。数量そのものは別の列として出ていますので(前月数量・当月棚卸数量)、特定の商品について実数で確かめることはできます。単価が大きく動いた商品では、金額で見た月数と数量の感覚がずれることがありますので、そこは数量の列と合わせてご覧ください。
Q. 棚卸をしていない月があります。どうなりますか?
その月を含む3ヶ月の平均は、実態からずれます。残っていたはずの在庫が0として扱われるため、使った量が実際より多く見えるからです。結果として使い切り月数は短めに出ます。数える日が月末ちょうどでないこと自体は問題になりません——上がってきた数字を、その月のものとして扱います。問題になるのは、ある月だけ数えていない、というほうです。
Q. 発注システムと直接つないで、量を自動で調整できますか?
できません。TEAL BIが発注をかけることはありません。出しているのは「この商品は、いまの使い方で何ヶ月分にあたる」という数字までで、次にいくつ頼むかを決めるのは、これまでどおり担当の方の判断です。表はCSVとExcelに出せますので、発注の会議や、担当者への共有にはそのまま使えます。発注そのものの仕組みを置き換えるご提案はしていません。
Q. 商品名が店舗ごとにばらばらでも、まとまりますか?
まとまります。同じ商品が店舗によって違う名前で入っている、というのは実際によくあることです。取り込みの時点で対応表を作って寄せていますので、その作業をお客様側でしていただく必要はありません。寄せ方の詳細は「インフォマートは入っているのに、全社の仕入が1枚になりません」に書きました。表の行は、寄せたあとの商品名・商品区分・単位の組み合わせで並びます。
Q. 冷凍の在庫と、常温の在庫を分けて見られますか?
分けられます。科目・補助科目・商品区分・大中小分類で絞り込めますので、いまお使いの分類がそのまま使えます。保管する場所や納品先を分けて登録していらっしゃる場合は、その単位でも絞り込めます。置き場所ごとに使い切り月数の傾向が違うのは、よくあることです。冷凍だけ月数が長い、という形が見えたら、まとめ買いの単位を見直す材料になります。
Q. この画面を見て、実際には何をすればよいのですか?
やることは1つです。赤と橙が付いた行のうち、棚卸高の大きいものから順に、店舗に理由を聞く。これだけです。落とせない理由がある商品——最低ロットが大きい、納品までに日数がかかる、まとめ買いで送料や単価が下がる、季節前の仕込みぶん——であれば、それは持っていてよい在庫です。理由が出てこなかった行だけが、次の発注を落とす対象になります。
TEAL BIについて
TEAL BIは、(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けの経営データ統合ダッシュボードです。複数メーカーのPOSレジ・勤怠・仕入の各データを自動連携し、統一フォーマットに変換したうえで、店舗別・日次でFL比率・確定原価率・人件費の着地見込みを可視化します。複数の飲食企業で本番稼働しています。グループ代表自身が20年以上にわたって飲食店経営の現場に携わってきた経験から立ち上げた事業で、現場の経営者が本当に必要とする数字が実装されているのが特徴です。
御社では「この店の適正な棚卸高はいくらか」を、店舗と数字で話せているでしょうか。話せていないとしたら、それは現場が悪いのでも発注が下手なのでもなく、話し合いの土台になる数字が、まだ金額の合計のままで止まっているからです。直近3ヶ月ぶんの棚卸と仕入のデータをいただければ、使い切り月数が並んだ実際の画面をお見せします。60分のお時間で、どの商品に色が付くところまでご覧いただけます。
執筆:斉田 教継((株)ラックバッググループ / (株)ティールテクノロジーズ 代表取締役)
20年以上にわたり飲食企業の経営に携わる。(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けデータ統合ダッシュボード「TEAL BI」の事業を主導する。一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム データ標準化分科会長として、業界共通POS標準フォーマット基盤の構築を主導。




