【結論】
年間の目標を12で割り、月額を営業日数で割る。この作り方だと、金曜と火曜に同じ金額が並びます。日別の予算がその形のままだと、毎日の進捗を見ても「今日は届いた/届かなかった」に意味がありません。TEAL BIは、その店舗の売上実績から1か月ぶんの日別の売上予算を自動で作ります。曜日ごとの売れ方の違い、祝日、その店の定休日まで織り込んだうえで、なぜその金額になったのかを画面に出します。予算は目標なので、出てきた数字はその場で手で直せます。
【この記事でわかること】
・日別の予算が無いと、何が測れなくなるのか
・ボタンを押してから何が起きるか(実際の画面の動き)
・その金額の根拠として、画面に何が出るか
・自動では決められないもの(不定期な休館日・履歴の足りない店舗)
・料金と、実際に本番稼働している連携先の一覧
来月の予算は、いつ・誰が、どうやって作っていますか
月額を日数で割ると、金曜と火曜が同じ金額になる
1日あたりの目標が、どの日も同じ
- 月額 ÷ 営業日数で日割りする
- 週末も平日も同じ金額が並ぶ
- 日々の未達・超過が判断材料にならない
曜日と暦を織り込んだ日別の予算
- その店の曜日ごとの売れ方から配分
- 祝日と定休日を暦に当てる
- 出てきた数字はその場で直せる
1日ごとの目標が実態に沿うと、その日の未達がはじめて意味を持ちます。
年間の目標があり、それを月に割り、店舗ごとに配る。ここまでは、たいていの会社で決まっています。手が止まるのはその先、月の予算を1日ずつに落とすところです。
実務としては、月額を営業日数で割るのが一番速い方法です。ただ、飲食店の売上は曜日でまったく違います。金曜と土曜で1週間の大半を作っている店では、均等に割った予算は、金曜には低すぎて火曜には高すぎる数字になります。すると、火曜に未達が出ても誰も気にしなくなり、金曜に達成しても本当は足りていない、という状態が続きます。
結果として、日別の予算そのものが作られないまま月が進みます。私たちが連携している店舗のうち、日別の売上予算が入っているのは1割ほどです。予算管理を軽く見ている会社が9割ある、という話ではありません。作る手間に見合うだけの精度が出ないので、後回しになっているだけだと考えています。
予算が入っていない店舗では、日次の予実がそもそも始まりません
売上・人件費・仕入を日次で集計する仕組みを入れても、予算が入っていない店舗では「予実」の右半分が空のままです。数字は毎朝そろっているのに、比べる相手がいません。
この状態でも「先月はいくらだったか」には答えられます。答えられないのは「今月、予定どおり進んでいるのか」のほうです。月の折り返しで足りているのか、いま巻き返せる範囲なのか、それとも打ち手を変えるべきなのか。この判断は、日別の目標があって初めて成立します。
エリアマネージャーが4〜5店舗を見ている場合、この差はそのまま件数になります。予算が入っていれば、朝の時点で「今日どの店に行くか」が数字で決まります。入っていなければ、全店の実績を眺めて自分で当たりをつけることになります。
ボタンを押してから、およそ2秒で1か月ぶんが埋まります
店舗と対象の月を選び、「AIで売上予算を作成」を押します。およそ2秒で、その月の売上月額と、日別カレンダーの全日に金額が入ります。1日ずつ考えて入力していく作業は発生しません。
全店舗ぶんをまとめて作る機能は、あえて用意していません。店舗ごとに履歴の長さも、定休日も、暦の効き方も違うからです。一括で作ると、根拠を確かめないまま全店に数字が入ります。予算は最後に人が決めるものなので、店舗ごとに、根拠を見ながら確定していく形にしています。
なぜその金額になったのかを、画面にすべて出します
実績から月の総額を作り、曜日と暦で日別に割る
- 1日ずつの金額
- 算出の内訳の表示
- 使わなかったデータの明示
根拠が追えない数字は、予算として採用されないと考えています。
金額と一緒に、「算出の内訳」が画面に表示されます。ここが、このやり方の中心です。根拠の分からない数字は、そもそも予算として採用されません。
| 画面に出る項目 | 何が書かれるか |
|---|---|
| 過去の同月実績 | 何年ぶんの同じ月を使ったか。0年と表示されることもあります |
| 月の総額 | 基準額と、そこに掛けた傾向の係数 |
| 曜日ごとの配分 | 直近の日別売上のうち、何日ぶんを使って曜日の比率を出したか |
| 定休日と判定した曜日 | 実績から定休日と判断した曜日。無ければ「なし」 |
| 祝日の補正 | その月の何日に補正を当てたか(日付まで表示) |
| 使わなかったデータ | 予約データ・天候を使っていないことの明示 |
使わなかったものを、わざわざ書いている理由
予約データは、月の合計には足していません。翌月以降の予約の入り具合を月の総額に織り込む形を実際に検証しましたが、折込の範囲や上限を変えた組み合わせをひととおり試して、どれも精度が落ちる結果になりました。予約が日ごとの動きと強く関係することは分かっているので、日別の配分に使う余地は残していますが、効くと確認できていないものを黙って混ぜることはしていません。
天候も使っていません。予算を立てるのはこれから先の月で、天気予報は数日先までしかありません。それより先は平年並みの値で埋まりますが、平年並みの天気の影響は、過去の実績の中にすでに入っています。これを予報として足すと、同じものを二重に数えることになります。
出てきた数字は、そのまま手で直せます
自動で作った数字は、あくまで下書きです。日別カレンダーのセルに直接入力すれば、その日の金額を変えられます。大型連休に合わせて上げる、改装の週を落とす、といった調整は、その場でできます。
各日には「営業日/休業日」の切り替えがあり、休業日にするとその日は0円で固定され、入力できなくなります。どちらの操作でも売上月額はその場で再計算されます。1日直すたびに月額を電卓で足し直す必要はありません。
なお、日別に割った端数はその月の最終営業日に寄せています。日ごとの金額を全部足すと月額にぴったり一致します。月額と日別合計が1円ずれる、という状態は起きません。
作れないときは、作りません
履歴が足りない店舗では、「履歴が足りないため売上予算を作成できません」と表示して、金額を作りません。それらしい数字を置いてしまうと、根拠の無い予算がそのまま保存され、翌月以降ずっと基準として使われてしまいます。
一方で、去年の同じ月の実績が1年ぶんも無い店舗でも、作れる場合があります。直近の売上が数か月ぶん貯まっていれば、その実績から曜日ごとの形を作れるためです。実際に、「過去の同月実績 0年」と表示されたうえで、日別の予算が作られた店舗があります。何を使って作ったのかは内訳に出るので、その表示を見て採用するかどうかを判断していただけます。
自動では決められないもの
定休日として自動で判定できるのは、毎週決まった曜日に休んでいる場合だけです。売上の実績がその曜日だけ立っていないことから判断しています。
逆に、百貨店や商業施設に入っている店舗の不定期な休館日は、自動では判定できません。月ごとに日付が変わるため、実績の曜日パターンに現れないからです。改装や設備工事による臨時休業も同じです。これらは自動作成のあとに、該当の日を「休業日」に切り替えていただく形になります。切り替えれば月額もその場で合います。
祝日については、その店の日曜と同じ売れ方として扱っています。これは現時点での暫定的な扱いです。祝日ぶんの実績が十分に貯まった段階で、祝日そのものの傾向に置き換えていく予定です。いま何日に補正を当てたかは日付まで画面に出るので、実態と合わなければその日を手で直していただけます。
よくある誤解
「機械が作った予算では、店長が納得しません」
納得できるかどうかは、誰が作ったかではなく根拠が説明できるかどうかで決まると考えています。だからこそ、何年ぶんの実績を使い、曜日の比率を何日ぶんから出し、どの日に祝日補正を当てたかまで画面に出しています。そして、出てきた数字は上書きできます。決めるのは人で、機械がやるのは下書きを1か月ぶん用意するところまでです。
「うちは前年比で決めているので、自動化するほどの作業ではありません」
月の総額を決める作業は、確かに数分で終わります。時間がかかっているのは、その月額を1日ずつに割る作業と、それを店舗数ぶん繰り返す部分です。20店舗あれば、月に20回、同じ計算をしていることになります。しかも均等割りで済ませてしまうと、せっかく決めた月額が日々の判断には使えないままになります。
「予算はトップダウンで決まるものなので、実績から作っては意味がありません」
月の総額を経営が決めることと、その総額を日別に割ることは別の作業です。自動で作った月額をそのまま採用する必要はありません。会社として決めた月額に置き換えたうえで、曜日ごとの形と暦の補正だけを使う、という使い方ができます。実績から作れるのは「1か月の中での配分の形」で、そこは会議で決められるものではありません。
実際に本番稼働している連携先
日別の売上予算は、その店舗の売上実績が毎日入っていることが前提の機能です。ですので連携先も、いま毎日データが流れているものだけを「本番稼働中」とし、そうでないものは分けて出します。
| 区分 | 連携先 | 状況 |
|---|---|---|
| POSレジ | 東芝テック/スマレジ/USENレジ/NECモバイルPOS/ポスタス(POS+) | 本番稼働中 |
| ローズシステム/寺岡精工/funfo/Chompy(モバイルオーダー) | 本番稼働中 | |
| ステアリテール(FoodFrontia Pro)/グローリー/リブオン(宅配Evolution)/ダイニー | 接続対応中 | |
| 予約・口コミ | TableCheck/Googleビジネスプロフィール/Instagram ※Instagramは一部の企業様で稼働中です |
本番稼働中 |
| トレタ/エビカ | 接続対応中 | |
| 仕入 | インフォマート | 本番稼働中 |
| メニューPlus(レシピ) | 接続対応中 | |
| 勤怠・人事 | ジョブカン/King of Time/タッチオンタイム/SmartHR | 本番稼働中 |
| 外部データ | 気象データ(全国・時間帯別) | 本番稼働中 |
| 上記以外 | ネットワーク未接続の店舗を含む | CSVアップロードで統合対象に含められます |
料金と、導入までの流れ
TEAL BIの料金は1店舗あたり月額8,000円(税抜)だけです。初期費用・導入費用・連携費用はいただいていません。この記事で挙げた日別の売上予算の作成も、この料金に含まれます。オプション料金という考え方をしていません。
導入の流れは、いまお使いのPOSレジ・勤怠システムの構成をお聞きするところから始まります。すでに接続実績のあるものであれば、やり取りは短く済み、約1週間で稼働を開始できます。掲載していないものが混ざっている場合も多くは連携可能で、その際はメーカー様との打ち合わせのうえ新規の連携開発を行います。期間の目安は1か月程度です。いずれの場合も月額8,000円のままで、連携のための費用はいただきません。
画面と機能をひととおりご覧になりたい場合は、サービス紹介資料(全10ページ)をご請求ください。フォームのご入力後、その場でダウンロードいただけます。
よくあるご質問
Q. 一度も予算を入れたことがない店舗でも作れますか?
作れます。過去に予算が入っているかどうかは条件ではありません。使うのは売上の実績だけです。予算がまったく無い状態からでも、その月の日別予算を1か月ぶん作ってから、必要なところだけ手で直す進め方ができます。
Q. どれくらいの売上実績があれば作れますか?
去年・一昨年の同じ月があれば、それを使います。無い場合は直近の実績から作ります。数か月ぶんの日別売上があれば、曜日ごとの形は作れます。それも足りない場合は金額を作らず、「履歴が足りないため売上予算を作成できません」と表示します。開店直後の店舗は、これに当たることがあります。
Q. 祝日はどのように扱われますか?
現時点ではその店の日曜と同じ売れ方として扱い、該当日の金額を置き換えています。暫定的な扱いであることは画面でも分かるようにしており、どの日に補正を当てたかは日付まで表示されます。祝日の実績が貯まった段階で、祝日そのものの傾向に置き換えていきます。
Q. 定休日は自動で分かりますか?
毎週決まった曜日に休んでいる場合は、売上の実績から判定して0円にします。不定期な休館日・臨時休業は判定できません。その場合は、作成後に該当日を「休業日」に切り替えてください。切り替えると売上月額もその場で再計算されます。
Q. 全店舗ぶんをまとめて作成できますか?
まとめて作る機能は用意していません。店舗ごとに、算出の内訳を見ながら確定していただく形です。履歴の長さも定休日も店舗ごとに違うため、根拠を確認しないまま全店に数字が入る状態を避けています。
Q. 予約の入り具合や天気は反映されますか?
どちらも現時点では使っていません。予約は、月の合計に対しては精度が上がらないことを検証で確認しています。天候は、予報が数日先までしか無く、それ以降は平年並みの値になるため、過去の実績と二重に数えることになります。使っていないことは画面にも明示されます。
Q. 作った予算は、どの画面で使われますか?
保存すると、日次の売上に対する予実として使われます。日別の予算が入って初めて、その日・その週の進捗を予算と並べて見られるようになります。過去の月についても、実績が残っていれば同じように作成できます。
TEAL BIについて
TEAL BIは、(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けの経営データ統合ダッシュボードです。複数メーカーのPOSレジ・勤怠・仕入の各データを自動連携し、統一フォーマットに変換したうえで、店舗別・日次でFL比率・確定原価率・人件費の着地見込みを可視化します。複数の飲食企業で本番稼働しています。グループ代表自身が20年以上にわたって飲食店経営の現場に携わってきた経験から立ち上げた事業で、現場の経営者が本当に必要とする数字が実装されているのが特徴です。
いま何店舗でどのPOSをお使いか、売上の実績は何年ぶん残っているか。この2つをお聞かせいただければ、日別の売上予算を作れる構成かどうかと、稼働開始までの流れをお返しします。いま予算をどなたが、どのタイミングで作られているかも、あわせて教えてください。
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執筆:斉田 教継((株)ラックバッググループ / (株)ティールテクノロジーズ 代表取締役)
20年以上にわたり飲食企業の経営に携わる。(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けデータ統合ダッシュボード「TEAL BI」の事業を主導する。一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム データ標準化分科会長として、業界共通POS標準フォーマット基盤の構築を主導。




