【結論】
寺岡精工は本番稼働中の連携先です。POSデータを夜間に自動で取得し、共通フォーマットに変換したうえで全店を1つの表にします。機器の台数ではなく「店舗」の単位でそろえるので、店内に会計の入口が複数ある店も、店によって会計の構成が違う店も、同じ表に1行ずつ並びます。機器の入れ替えも、店舗側の操作も必要ありません。複数の飲食企業で本番稼働しています。
【この記事でわかること】
・寺岡精工を使っていて、なぜ本部集計だけが手作業のまま残るのか
・店内に会計の入口が複数あっても、店舗の1行にまとまる仕組み
・館やフードコートなど、会計の入口が自社の機器の外にある店の扱い
・「この店はこう足す」が担当者の頭の中にある状態を、設定に移す方法
・料金と、実際に本番稼働している連携先の一覧
本部が見たい単位は、機器ではなく店舗です
機器ごとの数字を、店舗単位で見る
数字が出てくる単位
- 機器ごとの売上
- 会計手段ごとの日計
- 店ごとに違う足し方
本部が見たい単位
- 店舗ごとに一行
- 会計の構成が違っても同じ形
- 足し方を共通の設定で管理
一台ごとの会計が正しくても、本部が見たい店舗単位へ束ねる作業は残ります。
寺岡精工の機器は、店舗の会計まわりに置かれます。会計の速さも、現金の扱いも、現場が困らない水準で仕上がっています。1台ごとの数字は、その場でちゃんと出ています。
それでも本部の集計作業がなくならないのは、本部が見たい単位と、数字が出てくる単位が違うからです。本部が知りたいのは「A店が昨日いくら売ったか」ですが、手元に来るのは機器ごと・会計手段ごとの数字です。まず店内で足して、次に全店を横に並べる。この二段階を、誰かが毎朝やっています。
やっかいなのは、その足し方が店舗によって違うことです。同じ看板でも、店によって会計の構成は揃っていません。新しく開けた店、居抜きで引き継いだ店、館に入っている店。担当者の頭の中にだけ「この店はこう足す」という手順があり、担当者が代わった月に数字が変わります。
店内に会計の入口が複数あっても、1行にまとまります
会計の入口が違っても店舗は一行
複数の会計データ
- 機器ごとの数字を取得
- 店舗マスタへ紐づける
CSVで受け取る日計
- 自社機器の外にある入口
- 同じ店舗マスタへ紐づける
店舗として一行に束ねる
- 入口の違いを表へ持ち込まない
- 担当者が代わっても同じ足し方
足し方を担当者の記憶ではなく設定として持つため、本部と店舗が同じ数字を説明できます。
TEAL BIは、取得したデータを店舗マスタに紐づけて束ねてから並べます。機器が何台あっても、店舗としては1行です。したがって、機器の構成が店ごとに違っていても、本部の表の形は変わりません。
これは「足し算を自動化した」という話ではありません。足し方のルールが、担当者の頭の中から出て、全店共通の設定になるという話です。誰が見ても同じ数字になり、担当者が代わっても数字が変わりません。
取り込みは、機器が何台あっても夜間に一度で済みます。店舗に「今日ぶんを送ってください」とお願いする必要はありません。翌朝の出社時点で、束ね終わった状態の全店が表示されています。
会計の入口が、自社の機器の外にある店
多店舗展開が進むほど増えるのが、自社の機器で会計していない店です。館の中に入っている店、フードコートの区画、催事。会計は館側の仕組みで行われ、自社に返ってくるのは日計表やレシートの控えだけ、というケースがあります。
こうした店の売上が、紙から毎日手入力されている——これは実際に伺う話です。「もう諦めて、毎日入力してもらっている」という言い方をされることもあります。しかも並行して動かしている期間は、店舗に二重の入力をお願いすることになるので、続きません。
TEAL BIでは、こうした店舗もCSVのアップロードで同じ表に含められます。自動取得の店舗と同じ列に並ぶので、「この何店だけ集計から外れている」という状態が残りません。本部が管理すべき店舗数と、表に並ぶ店舗数が一致する、というのが実務では効きます。
機器は、そのままで構いません
この話をすると、機器を入れ替える提案だと思われることがあります。入れ替えません。現在お使いの寺岡精工の機器はそのままで、出力されるデータの側を共通フォーマットに変換します。
店舗の機器に手を入れないので、現場のオペレーションは1つも変わりません。会計の手順も、精算のタイミングも、いまのままです。変わるのは本部の作業だけです。
寺岡精工以外のPOSが混ざっていても、同じ表になります
機器が混ざっても同じ表に合流
- 店舗ごとに一行
- 全店を同じ列で比較
- 足し方のルールも共通
店内や店舗間でメーカーが違っても、機器を統一する必要はありません。
寺岡精工の機器を入れている会社では、店内の別の会計に他メーカーのPOSが入っていることがよくあります。業態を増やしたときや、他社から店舗を引き継いだときも同じです。同じ会社の中に2社・3社が並ぶのは、珍しいことではありません。
メーカーが違っても扱いは変わりません。TEAL BIは受け取る側の形をこちらで1つに決めて、そこに合流させる設計なので、変換を終えた時点で同じ表の同じ列に入ります。実際に、スマレジ・ローズシステム・NECモバイルPOS・東芝テックの4メーカーが混在したまま、商品販売明細の分析を1つの画面で見ている企業があります。
同じ会社の中に2社・3社のPOSが並んでいる状態を、そのまま毎日確定させる考え方は、その数字、店長会議で使えますか:POS混在のままで毎日確定する本部集計で書いています。
翌朝、本部の画面に何が並ぶのか
束ね終わった数字が翌朝に並ぶ
会計はいつも通り
機器の構成や精算時刻は変えません
入口ごとのデータを取得
店舗マスタに紐づけて束ねます
各店舗が一行で並ぶ
売上・客数・客単価を同じ形で見られます
店舗へ送信を頼まず、束ね終わった状態で本部へ届けます。
前日ぶんの売上・客数・客単価が、店舗ごとに1行ずつ並びます。機器が3台の店も1台の店も、館に入っている店も、行の見た目は同じです。勤怠システムを合わせて連携すれば労働時間が同じ画面に乗り、売上・仕入・人件費の予算を登録しておけば、日次の予実と当月の着地見込みが自動で出ます。前年・2年前との対比も同じ画面です。
見せる範囲は役職ごとに分けられます。店長には自分の店だけ、エリアマネージャーには担当する4〜5店だけ。構成が店ごとに違うチェーンでは、ここが効きます。店長が見るのは「自分の店の1行」で、その1行がどう作られているかを本部と店長が同じルールで説明できる状態になるからです。店舗のグルーピングは3階層まで企業側で設定でき、見せ分けによって料金が変わることはありません。
意味があるのは、本部と店舗が同じ足し方の数字を見ていることです。担当者が代わっても足し方が変わらないので、店長会議が「その数字はどう足したものか」の確認から始まらずに済みます。
実際に本番稼働している連携先
稼働しているかどうかは、判断の分かれ目になるところだと思います。いま毎日データが流れているものと、接続の作業を進めている最中のものを分けて、そのまま載せます。
| 区分 | 連携先 | 状況 |
|---|---|---|
| POSレジ | 東芝テック/スマレジ/USENレジ/NECモバイルPOS/ポスタス(POS+) | 本番稼働中 |
| ローズシステム/寺岡精工/funfo/Chompy(モバイルオーダー) | 本番稼働中 | |
| ステアリテール(FoodFrontia Pro)/グローリー/リブオン(宅配Evolution)/ダイニー | 接続対応中 | |
| 仕入 | インフォマート | 本番稼働中 |
| メニューPlus(レシピ) | 接続対応中 | |
| 勤怠・人事 | ジョブカン/King of Time/タッチオンタイム/SmartHR | 本番稼働中 |
| 予約・口コミ | Googleビジネスプロフィール/TableCheck/Instagram ※Instagramは一部の企業様で稼働中です | 本番稼働中 |
| 外部データ | 気象データ(全国・時間帯別) | 本番稼働中 |
| 上記以外 | ネットワーク未接続の店舗を含む | CSVアップロードで統合対象に含められます |
精算のタイミングが機器ごとに違っても、営業日でそろいます
店内に会計の入口が複数あると、精算のタイミングもそろいません。先に閉める入口、最後まで開けておく入口、翌朝まわしにする入口。ここに日をまたぐ営業が加わると、日次の集計はかんたんに狂います。「1店舗だけ売上がゼロ」「翌日に2日分が乗っている」という、あの現象です。
TEAL BIは、精算や締めの操作ではなく取引データそのものが持つ営業日を見て集計します。入口ごとに精算の時刻が違っても、本部の表は営業日でそろいます。本部が店舗に電話して「昨日、全部締まっていますか」と確認する工程がなくなります。毎朝の速報がそのまま会議で使えるかどうかは、この一点で決まります。
減るのは、足し算の時間だけではありません
直営12店舗での実測値
足し算だけでなく、店舗への確認と返事を待つ往復も減らせます。
直営12店舗の飲食企業でTEAL BIを導入いただいたところ、店舗と本部のエクセル作業が1か月あたり106時間ぶん、金額にして20万円ぶん減りました。12店舗での実測です。
ただ、店ごとに会計の構成が違う会社で本当に消えるのは、足し算の時間ではありません。「この店はこう足すはずだけど、先月と数字の作りが違う気がする」と確認して、店舗に聞いて、返事を待つ——この往復です。足し方が設定として1か所にある状態になると、この往復自体が発生しなくなります。
106時間は、担当者1人分の月間労働時間の3分の2ほどにあたる量です。この時間は消えてなくなるのではなく、数字を作る側にいた人が、数字を読んで手を打つ側へ移れるということです。
よくある誤解
よくある誤解と実際のところ
寺岡精工は、連携できるメーカーには入っていないと思っていました
寺岡精工は本番稼働中の連携先で、接続方式がすでにあります
店舗によって機器の構成が違うので、揃った集計は無理だと思います
機器ではなく店舗を単位に束ねるため、表の形は変わりません
まず社内で会計の形を統一してから、その後で考えます
会計の形を変えず、本部側の足し方を先に共通の設定へ移せます
「寺岡精工は、連携できるメーカーには入っていないと思っていました」
入っています。寺岡精工は本番稼働中の連携先で、いま毎日データが流れています。すでに稼働している接続方式があるため、新規の開発は必要ありません。約1週間で稼働を開始できます。
実際に期間を左右するのは、開発ではなく店舗マスタです。機器に登録された拠点の名前、勤怠システムの拠点コード、本部の管理表の店名——この3つがそろっていない会社は珍しくありません。時間がかかるのはこちらを揃えるほうで、接続そのものではありません。
「店舗によって機器の構成が違うので、揃った集計は無理だと思います」
構成が違っていても揃います。集計する単位を機器ではなく店舗にしているからです。店舗マスタに紐づけて束ねたうえで並べるので、本部の表には店舗が1行ずつ並びます。
むしろ、構成が店ごとに違うチェーンほど効きます。いま「この店はこう足す」という手順が担当者の頭の中にあるなら、それは属人化しているということです。設定として持てば、担当者が代わっても数字は変わりません。
「まず社内で会計の形を統一してから、その後で考えます」
順番が逆になっている可能性があります。会計の形は、店の立地・館の規約・業態で決まるもので、本部の都合では揃いません。そして揃うのを待っている間も、毎朝の足し算は続きます。
先に本部側の表をそろえてしまうほうが早い、というのがこれまでの実感です。しかも、いまの集計を止めていただく必要はありません。並行して動かして、両方の数字が一致することを確認してから切り替える——この確認自体にも意味があって、合わない項目は、その店の会計の組み方が本部の想定と違っているところです。切り替える前に、どの店の何がずれているのかが分かります。
料金と、導入までの流れ
TEAL BIの料金は1店舗あたり月額8,000円(税抜)だけです。初期費用・導入費用・連携費用はいただいていません。店内の複数の入口を束ねる処理も、他メーカーのPOSをそろえる処理も、すべてこの中に含まれます。詳細は料金ページをご覧ください。
導入は、店舗ごとの会計の構成をお聞きするところから始まります。機器が何台あるか、他メーカーが混ざっているか、館に入っている店はあるか。ここが分かれば、稼働開始までの期間はほぼ決まります。寺岡精工は接続実績があるため新規の開発は不要で、約1週間です。一覧にないシステムが混ざっている場合も多くは連携可能で、その際はメーカー様との打ち合わせのうえ新規の連携開発を行います。目安は1か月程度で、いずれの場合も月額8,000円のまま、連携のための費用はいただきません。
過去のデータもさかのぼって取り込めます。追加費用はいただいていません。ただし、機器の世代や契約によっては、元データが手元に残っていないことがあります。前年対比から始めたいご希望がある場合は、どこまで残っているかの確認を最初に行います。
画面と機能をひととおりご覧になりたい場合は、サービス紹介資料(全10ページ)をご請求ください。フォームのご入力後、その場でダウンロードいただけます。
よくあるご質問
Q. 寺岡精工の機器を入れ替える必要はありますか?
ありません。いまお使いの機器はそのままです。TEAL BIが変換するのは機器から出てきたあとのデータの側だけなので、店舗の会計のやり方は変わりません。
Q. 1つの店舗に会計の入口が複数ありますが、まとめられますか?
まとめられます。取得したデータを店舗マスタに紐づけて束ねてから並べるため、機器が何台あっても本部の表には店舗が1行ずつ並びます。店舗によって構成が違っていても、表の形は変わりません。
Q. 会計を館側の仕組みでしている店があり、いまは紙から手入力しています。
その店舗も同じ表に含められます。CSVのアップロードで統合対象に入り、自動取得の店舗と同じ列に並びます。店舗に二重の入力をお願いする形にはしません。いまの手入力をいつまで残すかは、切り替えの進み具合に合わせて決めていただけます。
Q. 寺岡精工以外のPOSが混ざっていますが、まとめられますか?
まとめられます。メーカーごとに違う項目の持ち方や締めの扱いを揃えてから集計するので、機器を統一しなくても全店が同じ基準で並びます。スマレジ・ローズシステム・NECモバイルPOS・東芝テックの4メーカーが混在したまま運用されている例があります。
Q. 店舗ごとに「この店はこう足す」というルールを、こちらから伝える必要がありますか?
最初に一度、現在の足し方をご確認いただきます。それを設定として登録したあとは、こちらから伝え直していただく必要はありません。担当者の交代でルールが失われる、ということが起きなくなります。店舗の構成が変わったときだけ、設定を更新します。
Q. 前年対比は、いつから見られるようになりますか?
元データが1年以上さかのぼれる状態であれば、初日から見られます。取り込みに費用はいただきません。残っている期間は機器の世代や契約で変わりますので、最初にそこを確認します。
Q. 店長には自分の店の数字だけを見せたいのですが。
その設定ができます。店長には自店舗だけ、エリアマネージャーには担当する店舗だけ、という範囲を指定できます。店舗のグルーピングは3階層まで企業側で設定でき、担当替えがあっても設定の変更だけで反映されます。見せ分けで料金が変わることはありません。
TEAL BIについて
TEAL BIは、(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けの経営データ統合ダッシュボードです。複数メーカーのPOSレジ・勤怠・仕入の各データを自動連携し、統一フォーマットに変換したうえで、店舗別・日次でFL比率・確定原価率・人件費の着地見込みを可視化します。寺岡精工のデータも本番稼働中の連携先として毎日流れています。グループ代表自身が20年以上にわたって飲食店経営の現場に携わってきた経験から立ち上げた事業で、現場の経営者が本当に必要とする数字が実装されているのが特徴です。
1店舗あたり会計の入口がいくつあるか、館に入っている店はあるか——この2つをお聞かせいただければ、どこまで自動で束ねられるかと、稼働開始までの期間の目安をお返しします。
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執筆:斉田 教継((株)ラックバッググループ / (株)ティールテクノロジーズ 代表取締役)
20年以上にわたり飲食企業の経営に携わる。(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けデータ統合ダッシュボード「TEAL BI」の事業を主導する。一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム データ標準化分科会長として、業界共通POS標準フォーマット基盤の構築を主導。




