【結論】
多店舗の飲食企業で「数字が使えない」原因は、集計していないことではありません。集計と集計の間に手作業が挟まっていて、出てきた数字を誰も信用していないことです。TEAL BIは、複数メーカーのPOSが混在したまま、毎日、前日ぶんの全店の数字を翌朝そろった確定値にします。複数の飲食企業で本番稼働しています。
【この記事でわかること】
・なぜBIツールを入れたのに、会議で使われないのか
・「大体合っている数字」が経営判断を止める仕組み
・エリアマネージャーが自分の担当店だけを見る、という運用
・実際に本番稼働している連携先の一覧と、導入の条件
その数字、明日の店長会議で使えますか
多店舗展開している飲食企業を訪問して、いちばん多く聞くのはこの話です。
レジを綺麗に完結してくれて、その正しい数字が拾えないっていうのは、正直それ経営資料としては使えないんで。そこら辺なんか、他、大体合ってますみたいな数字しかないし、間に手作業が思いっきり入ってくるんで、なんか本当かどうかわかんない
複数ブランドを展開する飲食企業の、システムを統括されている方の言葉です。同じ会社の別の方は、こうも言われていました。
実際のレジのデータと、その間にかけているデータの売上がどうしても違うっていうのは、やっぱり他でも起きてるんだな
集計していないのではありません。集計はしている。ただ、出てきた数字を誰も信用していない。これが多店舗飲食企業の本当の状態です。
「大体合っている数字」は、会議で使えません
数字が1〜2%ずれているだけなら、実務に支障はなさそうに思えます。しかし実際には、ずれの有無ではなく「ずれているかもしれない」という状態そのものが、意思決定を止めます。
店長会議で「A店の原価率が3ポイント高い」と指摘したとき、店長から「その数字、合ってますか」と返される。確認に1日かかる。翌週の会議に持ち越す。そして次の月が始まる。
ある企業の経営管理をご担当の方は、この状態をこう表現されていました。
こっちとしては材料を揃えてやってますよ、可視化まではできていますっていう状況なんですが、そこから先ですね。なかなかちょっとうまく進んでない
原価率が何か月も悪いのに、対策に繋がる対策ができないとか、詳細原因がつかめていない、現場で起きていることを把握してない
この会社はBIツールを導入済みで、グラフも出ています。それでも「原価率が何か月も悪い」が放置されている。可視化は入口であって、出口ではありません。
ずれの有無ではなく、「ずれているかもしれない」が判断を止める
可視化は入口であって、出口ではありません。
なぜ、数字が信用されなくなるのか
原因をたどると、必ず同じ場所に行き着きます。POSレジのメーカーが店舗ごとに違い、その差をどこかで人が埋めていることです。
これは経営のミスではありません。出店のたびに、そのときの立地・業態・予算・居抜き物件に付いていた機器で最適なものを選んできた結果です。ある企業様では5メーカーのPOSが混在していました。M&Aやフランチャイズ加盟が加われば、さらに増えます。多店舗展開する中華料理店グループの役員の方は、この状態を「つぎはぎ状態」と表現されていました。
問題は、メーカーが違えばデータの形式が違い、商品コードの桁数が違い、「売上」の定義すら違うことです。値引きを含むのか含まないのか、税をどう持つのか。そのままでは足し算ができません。
そこで、多くの企業が同じ運用に行き着きます。
レジも結構、いろんなのが点在してて、自動集計できないものも結構あって、そこは何か手作業ですみたいのが続いてて
一部自動連携、一部は手作業、一部RPAみたいな感じで、とりあえず外部に全部データ突っ込んで
負荷は現場にも及びます。ある企業の副社長は、店舗の実態をこう説明されました。
業者ごとにですね、店長が業務が終わった後の、業務の合間にそれを打ち込んで
そこのエクセルデータに売上を入れて、人件費をタイムカードなもんですから手計算をして、仕入れもやって、それを日々店で管理してる
何回も何回も同じことやってるような状況
別の企業では、レジ締めのミスをジャーナルを見ながら手作業で直す作業が常態化していました。人が触るたびに、数字は「大体合っている」ものになっていきます。そして誰も、どこで狂ったかを特定できません。
「集計していない」のではなく、「集計と集計のあいだ」で狂う
店舗ごとにPOSメーカーが違う
- データ形式が違う
- 商品コードの桁数が違う
- 「売上」の定義すら違う(値引・税の持ち方)
一部自動、一部手作業、一部RPA
- 店長が閉店後にExcelへ転記
- タイムカードから人件費を手計算
- レジ締めのミスをジャーナルで手直し
誰も信用しない数字が残る
- どこで狂ったか特定できない
- 会議で「それ合ってますか」が出る
- 確認に1日、判断は翌週へ
TEAL BIが置き換えるのは②です。POSは入れ替えません。
時間を取られているのは、集計ではありません
集計に時間がかかっているのではありません。集計できる形に揃えるまでに、時間がかかっています。実際に伺うと、だいたい次のどれかです。
- 各店がつけた日報のスプレッドシートを、毎週コピーしてExcelに貼る
- 連携を諦めてレシートに戻し、毎日それを基幹システムに手入力してもらっている
- 月次の売上を聞かれるたびに、1軒1軒手で拾っていく
- 会議用の資料を、エリア長やブロック長が毎回手作りしている
この作業には、もうひとつ厄介な性質があります。作った人にしか中身が分からないことです。異動や退職のたびに、また作り直しになります。長く在籍した店長や料理長が抜けた時点で、その店の数字の作り方が分からなくなる、という状態です。
つまり、足りていないのは集計する道具ではありません。揃える作業そのものを、人の手から外すことです。
BIを入れる前に、止まる
ここが、多くのプロジェクトが失敗する場所です。先ほどの企業は、BIの導入を先に進めようとして、一度断念しています。
最初にBIを先にやろうと思ってたんですけど、レジのデータの自動集計が、うまく毎日綺麗に稼働しなかったんで、当然もう1回頓挫して
BIツールが悪かったのではありません。BIに毎日データが届かなかったのです。
ダッシュボードを作る会社はたくさんあります。しかし「複数メーカーのPOSから、毎日、欠けずにデータを取ってくる」ところで多くが止まります。ここは画面の話ではなく、メーカーごとのデータ形式を1行ずつ解読する地道な作業だからです。
TEAL BIは、この供給側から作られています。ダッシュボードを作ってから連携を足したのではなく、20年の飲食経営の中で各メーカーの生データを解読するところから始めています。
止まるのは画面ではなく、その手前
よくある進め方
TEAL BI
ダッシュボードを作る会社は多い。供給側から作った会社が少ない。
接続実績のあるPOS・システム(2026年8月時点)
「対応しています」と書くだけでは判断できないと思いますので、実際の稼働状況をそのまま公開します。「本番稼働中」は、いま毎日データが流れている連携先です。
| 区分 | 連携先 | 状況 |
|---|---|---|
| POSレジ | 東芝テック/スマレジ/USENレジ/NECモバイルPOS/ポスタス(POS+) | 本番稼働中 |
| ローズシステム/寺岡精工/funfo/Chompy(モバイルオーダー) | 本番稼働中 | |
| ステアリテール(FoodFrontia Pro)/グローリー/リブオン(宅配Evolution)/ダイニー | 接続対応中 | |
| 仕入 | インフォマート | 本番稼働中 |
| メニューPlus(レシピ) | 接続対応中 | |
| 勤怠・人事 | ジョブカン/King of Time/タッチオンタイム/SmartHR | 本番稼働中 |
| 予約・口コミ | Googleビジネスプロフィール/TableCheck/Instagram ※Instagramは一部の企業様で稼働中です | 本番稼働中 |
| 外部データ | 気象データ(全国・時間帯別) | 本番稼働中 |
| 上記以外 | ネットワーク未接続の店舗を含む | CSVアップロードで統合対象に含められます |
POSを入れ替える必要はありません。現在お使いのPOSはそのままで、出力されるデータの側を共通フォーマットに変換します。実際に、スマレジ・ローズシステム・NECモバイルPOS・東芝テックの4メーカーが混在したまま、商品販売明細の分析を1つの画面で見ている企業があります。
元のコードは各社の正として保持し、集計用の共通の軸を別に持つ設計です。POS側の登録内容を変更していただく必要はありません。
本部の一覧表ではなく、「自分の担当店」が並びます
数字が毎日そろっても、全店の一覧表を渡されただけでは現場は動きません。50店舗の表を見て、自分の担当5店舗を目で探すことになるからです。
TEAL BIは、店舗を3階層の自由な括りでグルーピングできます。何を軸にするかは企業ごとに決められます。実際に稼働している企業では、こう使われています。
同じ数字でも、誰が見るかで並べ方が変わります
SV・エリアマネージャーの名前で分ける
17店舗を見るSVもいれば、1店舗の担当者もいる。ログインすれば自分の担当店だけが並びます営業本部 → 第1営業部 → 統括マネージャー
会議体の単位と数字の単位を合わせられます焼肉/和食/グリル/焼鳥/リゾート
業態が違えば適正な原価率も違う。同じ土俵で比べます超繁華街/繁華街/地方繁華街/住宅街/ロードサイド
「立地が違うから」で終わらせず、同条件の店同士で比較します中央線/京王線/小田急線/田園都市線…
都市部のチェーンで実際に使われている切り口です第1〜第5エリア/高知第1・第2・瀬戸内・東京・大阪
地区長単位での予実管理に使われています※ いずれも実際に稼働中の企業で設定されている括りです(名称は一部変更しています)。3階層を組み合わせて使えます。
ここが、汎用のBIツールとの決定的な違いです。「本部が全体を把握するための画面」ではなく、「担当者が自分の持ち場を見るための画面」として設計されています。エリアマネージャーが朝、自分の担当店だけの前日実績を見て、気になる店にその日のうちに電話をかける。この運用が成立します。
「見方」まで、一緒に決めます
ツールを入れても、多くの場合そこで止まります。画面はあるが、誰も見ない。見ても、次の行動が決まらない。
TEAL BIでは、導入後の運用設計まで一緒に行います。店長会議に同席し、エリアマネージャー向けに「どのページを、どの順番で見て、何に気づくか」を組み立てます。これは操作研修ではありません。数字をどう経営判断に変えるかという、経営コンサルティングに近い伴走です。
この部分を提供できるのは、提供元自身が20年以上、飲食企業を経営してきたからです。原価率が上がったときに何を疑うか、人件費が膨らんだときにどの順番で確認するか。それは画面の使い方ではなく、経営の判断手順です。
このとき決めるのは、機能ではなく「誰が・いつ・何を判断するか」の3つだけです。いつ見るかは、役割ごとに違っていて構いません。エリアマネージャーは毎朝、店長は週1、経営層は月1、という決め方でも成立します。全員が毎日見ることを前提にした設計にはしていません。見た人がその場でシフトを動かす、発注を変える、原因を追う。そこまで決まって初めて、画面が使われます。
導入の条件
| 月額 | 8,000円 / 1店舗 |
| 初期費用 | 0円 |
| 過去データの取り込み | 無料 |
| 導入期間 | 約1週間で稼働開始(接続済みメーカーの場合) |
| 既存システム | 並行稼働できます。いま使っているシステムを止める必要はありません |
| 運用設計・研修 | 標準で含みます |
接続実績のあるメーカーの場合、約1週間で稼働します
- DAY 1POS構成のヒアリングメーカー・店舗数・ネットワーク環境・勤怠と仕入の有無御社の作業:約1時間
- DAY 2-4接続設定と過去データの取り込み新規開発は不要。過去分の取り込み費用はいただきません御社の作業:ほぼなし
- DAY 5数字の突き合わせいまの集計と並べて、合っていることを確認していただきます既存システムは止めません
- DAY 6-7店舗のグルーピングと運用設計担当者別・業態別・エリア別など、見る単位を一緒に決めます標準で含みます
- 稼働翌朝から、前日の全店実績が確定した状態で並ぶ1業態・数店舗から始めて、確認してから広げられます
月額 8,000円/1店舗・初期費用0円・過去データ取込は無料
いきなり全店で切り替える必要はありません。1業態・数店舗から始めて、既存のやり方と並べて比べていただくのが確実です。数字が合っていることを確認してから広げてください。
自社のPOS構成で繋がるか、先に確認できます
ご利用中のPOSメーカーと店舗数をお知らせいただければ、接続の可否・必要な期間・費用の目安を、導入前にお答えします。デモ画面で、実際に複数メーカーが統合された状態をご覧いただくこともできます。
お使いのPOS・勤怠・仕入をお選びいただければ、接続の可否をその場でお答えします。
→ POS接続診断で、その場で確認する(無料)
まだ相談の段階ではない場合は、資料からご覧ください。
→ 紹介資料をダウンロードする(全10ページ・無料)
よくある誤解
「勤怠システムは入れているので、人件費は見えています」
実際に多いのは、勤怠システムを出退勤の打刻にしか使っておらず、時給の単価が未設定のままというケースです。この状態では労働時間は取れても、人件費の金額は出ません。人件費が最重要課題だと言われている会社ほど、この状態のことがあります。導入時に必ず確認する項目です。
「うちのPOSは古いから無理」
接続方法が違うだけで、対象外ということはほとんどありません。ネットワークに繋がっていない旧型のレジでも、回線の手配か、CSVでの取り込みという経路があります。「繋がらないから諦める」ではなく「どの経路で、いくらで、いつまでに繋ぐか」の話になります。
「POSメーカーの本部システムを使えば足りる」
1メーカーで全店が統一されているなら、それが最短です。ただし各メーカーの本部システムは自社POSのデータしか扱えません。混在している時点で、メーカー製の本部システムでは全社の数字は作れません。
よくある質問(FAQ)
Q. POSレジを入れ替える必要はありますか?
ありません。現在お使いのPOSはそのままで、出力されるデータの側を共通フォーマットに変換します。実際にスマレジ・ローズシステム・NECモバイルPOS・東芝テックの4メーカーが混在したまま運用されている例があります。
Q. 導入にはどれくらいの期間がかかりますか?
既に接続実績のあるメーカー(東芝テック/スマレジ/USENレジ/NECモバイルPOS/ポスタス/ローズシステム/寺岡精工/funfo など)であれば、新規の開発は不要で、約1週間で稼働開始できます。期間を左右するのは主に、店舗側のネットワーク環境と店舗マスタの整備状況です。
Q. いま使っているシステムを止める必要がありますか?
ありません。並行稼働できます。既存のやり方と並べて、数字が合っていることを確認してから移行していただくのが確実です。1業態・数店舗から始める進め方をおすすめしています。
Q. 店舗のグルーピングは、あとから変更できますか?
できます。3階層それぞれを、企業側で自由に設定・変更できます。担当者の異動でエリア編成が変わっても、設定を変えるだけで画面に反映されます。
Q. 過去のデータも取り込めますか?
元データが残っていれば取り込めます。費用はいただきません。ただしPOS側の機種によっては、元データの保持期間が1か月程度と短いものがあります。管理画面上では過去分のグラフが見えていても、取り込める形の元データとしては残っていないケースです。過去分の分析をご希望の場合は、データが消える前に早めにご相談ください。
Q. 勤怠や仕入のデータも一緒に見られますか?
見られます。POSの売上に加えて、勤怠システム(ジョブカン/King of Time/タッチオンタイム)からの労働時間、仕入システム(インフォマート)からの納品データを同じ基盤に取り込めます。これにより店舗別・日次でFL比率を確認できるようになります。
Q. 導入後のサポートはどこまでですか?
操作説明にとどまらず、店長会議への同席や、エリアマネージャー向けの運用設計まで標準で行います。「どの画面を、どの順番で見て、何に気づき、次に何をするか」を一緒に決めるところまでが導入です。
Q. 現場が使いこなせるか不安です。
見る人と見る頻度を先に決めてから画面を作るので、一人が覚える画面は1つか2つです。全員が毎日見る前提にはしていません。エリアマネージャーは毎朝、店長は週1、経営層は月1、という決め方でも成立します。操作研修ではなく「どの画面を、どの順番で見て、何に気づくか」を一緒に決めるところまでを標準に含めているのは、このためです。
Q. 現場が嫌がりませんか?
店舗に新しい入力作業をお願いしないことを、設計の前提にしています。すでにPOSや勤怠に入っているデータを取りに行く仕組みなので、店舗の手作業は増える側ではなく、減る側です。並行稼働の期間中も、TEAL BIのために新しく入力していただくものはありません。現場が止まるのは、たいてい入力を増やしたときです。
TEAL BIについて
TEAL BIは、(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けの経営データ統合ダッシュボードです。複数メーカーのPOSレジ・勤怠・仕入の各データを自動連携し、統一フォーマットに変換したうえで、店舗別・日次でFL比率・確定原価率・人件費の着地見込みを可視化します。複数の飲食企業で本番稼働しています。グループ代表自身が20年以上にわたって飲食店経営の現場に携わってきた経験から立ち上げた事業で、現場の経営者が本当に必要とする数字が実装されているのが特徴です。
まずは御社のPOS構成で、接続可否と期間・費用の目安をご確認ください。
→ 導入相談・デモのご依頼はこちら
→ POS接続診断で、その場で確認する(無料)
→ まずは紹介資料をダウンロードする(全10ページ・無料)
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執筆:斉田 教継((株)ラックバッググループ / (株)ティールテクノロジーズ 代表取締役)
20年以上にわたり飲食企業の経営に携わる。(株)ラックバッググループが提供する飲食企業向けデータ統合ダッシュボード「TEAL BI」の事業を主導する。一般社団法人オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム データ標準化分科会長として、業界共通POS標準フォーマット基盤の構築を主導。




